売らない場合は場合はさまざまな要素が考慮される

相続される建物を売却せずに、どんな形であれそこに人が住むつもりならば、その建物の価値を算出する上で、売却価格だけでは測れません。
たとえ古くても、まだ人が住める家が建っているのですから、その価値をプラスする必要があります。
たとえば、これまでに賃貸に住んでいた人が住むのであれば、これは住居費がいらなくなりますし、そのまま人に貸すのであれば、賃料収入が得られる可能性も出てくるわけです。
地方から都会に出ている人が故郷の不動産を相続する場合には、家の状態が悪くなければ、地元に残っている親戚の誰かが借りてくれることもよくあります。
また、そうした金銭的価値以外にも、自分やほかの相続人にとって思い入れがある家なのであれば、金銭では測れない価値があります。
こうした心情的な部分は正確には数値化できませんが、そのような思い入れのためにどのくらいの借金までなら引き継いでもいいという気になれるかを考えれば、ざっくりとした数値かも可能です。
あるいは逆に住むためにリフォームが必要ならその費用分は価値から割り引かれることになります。
なかなかズバッと数字が出ないのが建物価値の特徴です。